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  業績悪化改定事由は認められないと判断、減額改定を否定

2012年2月9日 (木)

 

 業績悪化を理由にした定期同額給与の減額改定の可否が争われた事件で国税不服審判所は、役員給与を減額した事業年度の売上高・経常利益が過去の業績を比べて何ら遜色がなく、また業務目標の未達成が減額の理由であったことなどから業績悪化改定事由があるとは認められないと認定した上で、減額後の定期給与の額を超える部分は定期同額給与とはいえず、損金の額に算入することはできないと判断、審査請求を棄却した。

 この事件は、経常利益が前年対比で6%減少したことを理由に代表取締役に対する定期同額給与を事業年度の中途に減額改定したことが発端になったもの。しかし、原処分庁が減額改定の理由が経営状況の著しい悪化等には該当しないと判断、減額前の各月の支給額のうち減額後の各月の支給額を超える部分の金額の損金算入を否認して法人税の更正処分等をしてきたため、その一部取消しを求めて審査請求されたという事案である。

 請求人は、決算月の2ヵ月前に経常利益が前年対比で6%減少している状況から、代表取締役に対する給与の減額改定は、定期同額給与の範囲を定めた法人税法施行令69条1項1号ハの役員給与の減額に係る業績悪化改定事由に該当すると主張した。

 これに対して裁決は、政令が定める業績悪化改定事由とは、法人の経営状況の著しい悪化その他これに類する理由によりやむを得ず役員給与の額を減額せざるを得ない事情があることが必要と解釈した上で、役員給与を減額した事業年度の売上高、経常利益は過去の事業年度の業績と比べて何ら遜色がないと指摘。また、請求人が設定した業務目標を達成できなかったことが減額の理由であること等を考慮すれば、業績悪化改定事由があるとは認められないとも認定、結局、役員給与を減額せざるを得ない特段の事情が生じていたと認めるに足る事実はないと判断して、審査請求を棄却している。

(国税不服審判所、2011.01.25裁決)

提供元:21C・TFフォーラム



山本祐一
1956年 茨城県神栖市波崎生
1975年 銚子商業高校卒業
1979年 専修大学商学部卒業
1987年 監査法人トーマツ退社
1987年 山本会計事務所開業



 
   
 
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